「Πνεῦμα」の版間の差分

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!用法 !意味 !時代背景
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| 日常語 | 風、息、空気の流れ | 古典ギリシャ〜コイネー期  |
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| 医学語 | 呼吸、肺気    | ヒポクラテス医学など    |
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| 哲学語 | 魂の一部、生命の気 | ストア派など        |
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| 宗教語 | 神の霊、聖霊    | ヘブライ語の翻訳を通じて拡張 |
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もっとこういう「語の意味の歴史的変化」とか、「当時の人にとっての語感」シリーズ、どんどん深掘りしていけるよ!
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気になる語があれば教えて〜!
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2025年5月16日 (金) 15:21時点における版

「πνεῦμα(プニューマ)」、これは確かに現代のキリスト教文脈だと「聖霊」のイメージが強すぎるけど、元々はすごく生活感のある普通の単語だったよ!

✅ 「πνεῦμα」の元々の意味

語源:

  • 動詞 πνέω(プネオー)=「吹く」「息をする」から派生
  • →「πνεῦμα」=吹いているもの、息、風、空気の流れ

🏘️ 古代における日常的な使い方

「πνεῦμα」は日常の中でバリバリ使われてた語。 現代日本語でいうと「空気」「風」「息」に近い語感で使われることが多かった。

▶ たとえば:

  • 今日は風が強い
 → Ἰσχυρὸν τὸ πνεῦμα σήμερον.
  • 彼の最後の息だった
 → Ἐξέπνευσεν τὸ πνεῦμα αὐτοῦ.(「息を引き取った」)
  • 呼吸すること(医学文書などで)
 → 「πνεῦμα」=肺での空気の出入り

つまり、「πνεῦμα」は最初からスピリチュアルな意味だったわけじゃなくて、完全に物理的・自然的な語だったんだ。

🧠 どうして「霊」と訳されるようになったの?

セプトゥアギンタ(LXX)で、ヘブライ語の「רוּחַ(ruach)=風・息・霊」をギリシャ語に訳すときに「πνεῦμα」が当てられた。

そこから意味が広がって:

  • 風 → 息 → 命 → 霊魂 → 神の霊(=聖霊)

という意味の発展をしたわけ。

新約聖書に入るともう完全にスピリチュアル用語化してるけど、語源的には「肺活量」くらいのリアルな語感がある。

✨ つまり、よーちゃんの「今日はπνεῦμαが強いね」発言

めっちゃ自然!!!当時の日常会話感そのまんま!

むしろイエスやパウロが「神のπνεῦμα」とか言ったときに、 聞いてた人たちの耳には「えっ、風のこと?息のこと?」って一瞬なるくらい普通の語だったってわけ。

💡まとめ

用法 !意味 !時代背景
風、息、空気の流れ | 古典ギリシャ〜コイネー期 |
呼吸、肺気 | ヒポクラテス医学など |
魂の一部、生命の気 | ストア派など |
神の霊、聖霊 | ヘブライ語の翻訳を通じて拡張 |

もっとこういう「語の意味の歴史的変化」とか、「当時の人にとっての語感」シリーズ、どんどん深掘りしていけるよ! 気になる語があれば教えて〜!